4歳児 保育研究シート 「幼児の発達と学びの連続性を踏まえた幼稚園の教育課程(3歳児~5歳児)の編成及び保育の実際とその評価の在り方についての研究開発(2年次) 」 (2019年度 第2回 公開保育研究会)

教科・単元、キーワード
  • 保育
  • 接続
  • 探究力・活用力
  • 社会情動的スキル
  • 対話的な学び
  • 主体性
校種・学年
  • 幼稚園
校種間連携
  • 幼稚園
  • 大学
概要

<4歳児・学年全体の様子>
4歳児は2クラス共、元森・川の組からの進級児17名、新入児13名、計30名の編成となっている。3学期に入って1ヶ月が経ったが、園にある様々なモノに関わりながら、いろいろな場に出かけていくようになってきた。友達との関わりが広がり、日々自然にも助けられながら暮らしている。幼稚園が自分の場所になってきたこと、自分と友達の違いがわかってきたこと、また、それぞれのペースではあるが言葉や語彙が増え、伝わりやすい表現なったことが、自信につながっていると感じる。
 コマ遊びでは、色を塗ってみる、早く回したいと何度も回してみる人がいる一方、「回せないからやらない」と一歩が踏み出せない人もいる。友達が「回った!」と喜ぶ姿を感じる、コマの回る様子を見てみるなどの姿を焦らず見守ってきた。少しずつ頑なな気持ちがほぐれ、「うまくできないんだけど・・・」と言いつつも、やってみようとする姿が出てきたので、友達や教師と一緒に楽しむ機会を大切にしている。
 11月後半に保育室の積み木を木製に入れ変えた。木製積み木を使い慣れてきて、立体的に作るようになり、魅力的な場ができ興味をもって関わる人が増えてきた。「入りたいのに入れてくれない」「僕たちも使いたいのに貸してくれない」などと、うまくいかないことも多くなってきた。モノや場には限りがあり、なかなか簡単には折り合うこともできない。それぞれがモノを活かして夢中で遊べるように、どうすればいいか教師も一緒に考えているところである。
 最近は、自分たちの遊びにちょうどよい場所を求めて、いろいろなところで遊びを展開している。遊びを実現するために、モノをたくさん運んだり、思いついた物を作ったりして、その場は雑然としてしまうことも多い。そういう中で、友達とイメージを重ねたり、それぞれの違いに気付いたりしながら成長していくと考え、時には整理する役で関わりながら遊びを支えている。
保健室は4歳児保育室に近いこともあり、保育室の延長のような感覚で過ごす子どもがいる。一方、友達とうまくいかない、遊びが見つからないなどで、わざわざ選んで保健室に出向く子どももいる。養護教諭や教師同士が連携することで、保健室で出会った子ども同士で、保健室前の廊下で遊びを始めることもあり、そこから関わりが広がり、他の遊びとつながっていくこともしばしば見られる。一人ひとりの気持ちを大切に捉えつつ、ヒトやコトがつながっていくようにと関わっている。
この時期、モノやヒトとの関わりのなかで、思い通りにならず心が揺れる経験をたくさんしている。子どもたちの葛藤を教師も一緒にもちこたえながら、ふと気持ちがほどけたり、柔らかくなったりする体験を大切にし、子どもたち一人ひとりが自信をもち、自分のやりたいことに夢中になれるようにと願っている。

出典:2019年度(第2回) 公開保育研究会 資料

コンテンツ担当者・著者

お茶の水女子大学附属幼稚園 杉浦真紀子・佐々木麻美・鶴瀬友理

論文・教材本文
2019年度 第2回公開保育研究会資料(案内図ほか) 2019年度 第2回公開保育研究会資料(保育研究シート_4歳児)
関連情報
保健室 保育研究シート 「幼児の発達と学びの連続性を踏まえた幼稚園の教育課程(3歳児~5歳児)の編成及び保育の実際とその評価の在り方についての研究開発(2年次) 」 (2019年度 第2回 公開保育研究会) 3歳児 保育研究シート 「幼児の発達と学びの連続性を踏まえた幼稚園の教育課程(3歳児~5歳児)の編成及び保育の実際とその評価の在り方についての研究開発(2年次) 」 (2019年度 第2回 公開保育研究会) 5歳児 保育研究シート 「幼児の発達と学びの連続性を踏まえた幼稚園の教育課程(3歳児~5歳児)の編成及び保育の実際とその評価の在り方についての研究開発(2年次) 」 (2019年度 第2回 公開保育研究会) 4歳児 保育研究シート 「幼児の発達と学びの連続性を踏まえた幼稚園の教育課程(3歳児~5歳児)の編成及び保育の実際とその評価の在り方についての研究開発(2年次) 」 (2019年度 第1回 公開保育研究会)

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  • 登録日時 2020-08-06 12:07:56
  • 更新日時 2024-09-11 17:37:45
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