保育の研究 第4巻(1999年度)
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本園は、今年、創立123年目を迎えることになり、伝統を受け継ぎながら主体的に、創造的に、日々の活動を展開してきており、このたび、『保育の研究』第4巻が刊行されることになった。
数年来、国立大学附属校園の存在意義が問われ続ける厳しい状況の中、本園では、園内研究会として定期的に保育カンファレンスが行なわれ、その研究成果を『保育の研究』刊行によって発信してきた。このように継続して附属幼稚園の研究成果を発信し続けることは意義のあることである。
これまでに、第1巻ではカンファレンス全体の経緯に関する研究、第2巻ではひとりの保育者の変容に関する研究、第3巻では保育者の連携に関する研究が報告され、そして今年度は、強力な連携の中で、ひとりの子どもの保育事例を視点にした検討が幅広い側面からなされた。いずれも、保育者が、子ども一人一人の活動の場面に応じて、様々な役割を果たし、その活動を豊かにする役割を果たすことに生かされることを目指したものである。
日常の保育と関わりながら、実践しつつ研究が行なわれ、その研究成果は日常の保育実践に還元されるというサイクルが定着してきていることは、個別の研究成果を超える大きな成果といえよう。
今、国立大学は独立行政法人化という先の見えないシステム変換に向かって進み始めた。存在意義を主張するためにも、保育の普遍性と本園の独自性を明確にしつつ、今後も保育カンファレンスが続けられ、本園が、実践に生きる研究成果を発信する拠点になることを願っている。
出典:保育の研究 第4巻(1999年度) - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属幼稚園 田中三保子・桝田正子
- 論文・教材本文
- 【目次】 保育の研究 第4巻(1999年度)
- 関連情報
- 保育の研究 第3巻(1998年度) 保育の研究 第5巻(2000年度)
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