自ら育つ子どものための環境を考える(2019年度 全国国立大学附属学校連盟幼稚園部会 リーフレット)
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自ら育つ子どものための環境を考える
倉橋惣三(大正6年から昭和24年の間に3度、本園の主事(園長)をつとめる)は、その著書『育ての心』で子どもを「自ら育つもの」と説いている。本園では、倉橋の保育観を継承し、子どもが自ら動きだすことをていねいに捉えてきた。自ら始めた遊びを大切にすることを、実践研究の基本としている。
本園でこれまでに取り組んできた「環境」についての研究では、園庭の自然環境や園舎内外の空間に焦点を当て、子どもの豊かな育ちを保障する環境の意味や在り方について考察を試みてきた。そこでの研究成果や日々の保育実践から、遊びを充実させる環境構成の工夫について考察する。
私たちは、幼稚園の環境を子どもたちにとって意味あるもので構成したいと考える。教師が意図をもってしつらえたものが、子どもたちによって創りかえられ、その意図を超え、新たな意味をもっていかされていくことや、子ども自らがその手で触れ、身体でかかわることで、新しく創り出していく緩やかさを含むものであるようにと考える。(平成22・23年度研究紀要『環境に対する豊かな感受性を育む-3・4年次-』P98)
教師は、一人ひとりの子どもが安心できる「暮らし」の拠点を保障し、子どもたちが遊びを新しく創り出していく過程で、じっくり遊びこめるよう環境構成を工夫する。子どもが、試行を重ね思考を巡らせて、モノ・ヒト・コトと対話的に関わることのできる物や空間、そしてしっくりくる感覚を得るまでの十分な時間の保障が、子どもたちが自ら育つための環境構成の要点と考える。そこで子どもたちが感受していることに丁寧に向き合い、子どもにとっての意味を捉え直しつつ、環境の再構成を重ねることが大切である。
出典:2019年度 全国国立大学附属学校連盟幼稚園部会リーフレット「国立大学附属幼稚園からの提案15:遊びを充実させる環境構成の工夫」, p.7. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属幼稚園 上坂元絵里
- 論文・教材本文
- 自ら育つ子どものための環境を考える(2019年度 全国国立大学附属学校連盟幼稚園部会 リーフレット)
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