保育の研究 第2巻(1997年度)
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本園は、今年、創立121年目を迎えることになり、伝統を受け継ぎながら主体的に、創造的にと、日々の活動を、着実に続けているところである。このたび、前年度に引き続き、「保育の研究」第2巻が刊行されることになった。このように継続して、附属幼稚園での実践研究の成果を発表していくことは意味のあることである。
1994年以来、園内で定期的に行われてきている保育カンファレンスの場は、保育者間の人間関係の形成・発展、個々の保育者の成長、日常の保育につながる問題・課題の探究、大学教官(研究者)と附属幼稚園教諭(実践者)との連携のありかたなど、多岐にわたる、どんなテーマにも取り組める場になってきているように思われる。昨年度の、カンファレンス全体の経緯に関する研究と、今年度の、ひとりの保育者の変容に関する研究は、それぞれ独自な研究であるが、基盤となるところではつながっており、今後もさまざまなテーマでの連続研究が可能なことを示唆している。
特に、今年度の研究に関連させて言えば、この保育カンファレンスは、実践と研究と養成を相即的に行うことのできる、特色のあるカンファレンスとして位置づいていることが明確になっている。つまり、日常の保育と関わりながら、実践しつつ研究が行われ、それは保育者自身の変化・成長のきっかけともなっているのである。
このようなことを可能にするカンファレンスの方法については、「本年度の研究について」で詳しく述べられているが、実践者・保育者が主体的に行う保育の研究のーつのモデルとなり得るのではないだろうか。これからも、保育カンファレンスが続けて行われ、保育界の動向や、附属幼稚園の歴史との関連も明らかにしながら、さらに研究が発展していくことを願ってやまない。
今、附属校園の存在意義が問われているが、まず、このような附属幼稚園ならではの園内研究を進め、この幼稚園としての足場を確かなものにしていくことが必要ではないかと思われる。そうすれば、既に行われてきている、大学や他の附属校との連携教育研究に主体的に関わっていけるし、さらに新たな共同研究、チーム研究、個別研究をも行うことができよう。また社会に向けて、情報を伝達し発信していく拠点としての役割もより充実させていくことができるのではないかと考える。
出典:保育の研究 第2巻(1997年度) - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属幼稚園 桝田正子・田中三保子
- 論文・教材本文
- 【目次】 保育の研究 第2巻(1997年度)
- 関連情報
- 保育の研究 第1巻(1996年度) 保育の研究 第3巻(1998年度)
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