第6学年「理科」学習指導案「土地のつくりと変化 ~「火山がつくる地形」~」(2019年度 第82回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 理科
- 探究力・活用力
- 課題研究
- 主体性
- コンピテンシー育成
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- 校種・学年
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- 小学校
- 小6
- 校種間連携
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- 概要
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我々が生活している日本列島には,多くの火山が存在する。東京都にですら,八丈島,利島,青ヶ島など多くの火山島が存在し,その一部(たとえば大島や三宅島)は近年でも活発な噴火活動が見られる。火山はひとたび噴火を起こすと,麓に生活する人や登山者に甚大な被害を及ぼす。一方で火山は,温泉,美しい景観,石材など,人々に多くの恩恵ももたらしている。国内の主な観光地の景観は,歴史的な景観などを除けば,そのほとんどは火山が作り出した地形と言っても過言ではない。こうした火山が作り出す地形の理解には,もちろん現地を歩いて観察するのが良い。実際に6年生は8月の林間学校の時に,磐梯山(福島県)の地形を見学しているが,遠くから山体崩壊の地形を見たり,それに伴って形成された流れ山の観察,地面にある岩石の観察程度だった。しかも参加者全員ができたわけではない。
今回は日本に数ある火山の地形を,できるだけたくさん,立体的に観察することを試みる。具体的には以下のような方法をとる。
(1)日本に存在する火山(死火山,活火山を問わない)をリストアップする。
(2)国土地理院の地形図(Web 版)を使って,その火山の周辺地図を探し出す。
(3)その地図をアナグリフ化(※)して,専用2色メガネを使って立体視し,火山の地形を実感する。
その結果,我々の住む日本列島には,いたるところに火山がつくったさまざま地形があり,列島全体が火山そのものと言えることを実感させたい。またドローン全盛の時代に,教室でもできる火山観察の一手法として,教材開発の意味も含めて実践してみたいと考えている。
(※)アナグリフ;平面の図形や地図を2色で表現し,専用のメガネで立体視する技術。国土地理院の地形図閲覧ページ http://maps.gsi.go.jp で,任意の地形図範囲をアナグリフ化することができる。
出典:第82回教育実際指導研究会(2019年度)発表要項, p.108. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 田中千尋
- 論文・教材本文
- 第6学年「理科」学習指導案「土地のつくりと変化 ~「火山がつくる地形」~」(2019年度 第82回教育実際指導研究会)
- 関連情報
- 国土地理院 地形図閲覧ページ
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