5歳児 保育研究シート 「幼児の発達と学びの連続性を踏まえた幼稚園の教育課程(3歳児~5歳児)の編成及び保育の実際とその評価の在り方についての研究開発(2年次) 」 (2019年度 第1回 公開保育研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 保育
- 探究力・活用力
- 社会情動的スキル
- 対話的な学び
- 主体性
- 校種・学年
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- 幼稚園
- 校種間連携
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- 幼稚園
- 大学
- 概要
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<5歳児・学年全体の様子>
年中組の3学期後半から、子どもたちは、「大きい組」になることを楽しみに過ごしていた。4月の始業式に張り切って登園すると、クラスのメンバーはそのままであるが、担任が代わることを知った。山の組は、年中時、隣のクラスの担任、海の組は、元年長組担任、がそれぞれ担任になり、新しい出会いとなった。一人ひとり受け止め方も表現の仕方も違うが、自分らしく過ごせるよう、困った時に助けてほしいと気持ちを素直に表現できるよう、安心して過ごせるようにと教師は願いながらスタートした。
進級当初は、「大きい組さん」と呼ばれ、年少児たちにプレゼントを渡す等して、年長組になった喜びを感じるコトがいろいろとあった。中には精一杯背伸びしている様子の子どももいたが、2か月半が経ち、年長として生活する体験を積み重ねることで、その子らしく年少児に関わるようになってきている。
5月GW明け、園庭中央の花壇を耕して、2人で一本、野菜の苗を植えた。みんなで世話しつつ、「自分の野菜」として生長を見守り、変化に気付くと、嬉しそうに友達や教師に伝えて「自分が植えたが、みんなの野菜」として、喜びを分かち合うようになっている。今年は、ビワ、ウメの実が豊作で、繰り返し取り、食べるコトを楽しんだ。野菜も、実がちょうどよい大きさになっているか確かめ合いながら収穫し、調理して食べたり振る舞ったりしている。前週、18日(火)に、郊外にある大学の畑にジャガイモ掘りに行った。幼稚園で留守番をしている年少組にもあげたい、園でもジャガイモを食べたいと、年長組は自宅用の他にもたくさんのジャガイモを掘る体験をした。園にトラックで運ばれたジャガイモを、数えて紙袋に入れ、年少児に手渡したり、大学の施設に渡しに行ったりした。いろいろな自然の恵みが、挑戦したり、相手のことを考えたり、力を合わせたりする成長をもたらしていると感じる。
長時間継続して遊ぶ姿がそこここで見られる。それぞれ自分なりのやり方ではあるが、友達の遊びを取り入れて自分もやってみたり、友達を自分の遊びに誘ったりして、遊びや友達関係の広がりも感じられる。
毎日、寸暇を惜しんでよく遊んでいるが、友達との関わりでは、お互いに特徴がわかってきたことで、トラブルやすれ違いが増えてきた。気の合う友達と一緒に過ごしたいがために、自分の思いを抑えすぎたり、自分の思いを強く押し付けたりすることがある。遊びが面白そうでも、そこにいる友達への苦手意識から加われない姿も見られる。また入り方や誘い方が自分本位になり、大声で言い合う場面もある。
一人ひとりの今の姿が多様であることを教師も子ども同士も認め、それぞれの違いを生かし合い、自分のやりたいことに夢中になる中で思いを実現できるようにしたい。戸惑ったり、トラブルが起きたりした時には、自分の思いを率直に相手に伝え、相手の思いを聞き、お互いの理解が深まるように後押ししたいと思っている。
出典:2019年度(第1回) 公開保育研究会 資料 - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属幼稚園 髙橋陽子・灰谷知子・戸田実穂
- 論文・教材本文
- 2019年度 第1回公開保育研究会資料 (案内図ほか) 2019年度 第1回公開保育研究会資料 (保育研究シート_5歳児)
- 関連情報
- 2019年度 6月④週案_5歳児 保健室 保育研究シート 「幼児の発達と学びの連続性を踏まえた幼稚園の教育課程(3歳児~5歳児)の編成及び保育の実際とその評価の在り方についての研究開発(2年次) 」 (2019年度 第1回 公開保育研究会) 3歳児 保育研究シート 「幼児の発達と学びの連続性を踏まえた幼稚園の教育課程(3歳児~5歳児)の編成及び保育の実際とその評価の在り方についての研究開発(2年次) 」 (2019年度 第1回 公開保育研究会) 4歳児 保育研究シート 「幼児の発達と学びの連続性を踏まえた幼稚園の教育課程(3歳児~5歳児)の編成及び保育の実際とその評価の在り方についての研究開発(2年次) 」 (2019年度 第1回 公開保育研究会)
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