保育の研究 第6巻(2001年度)
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「保育の研究」は第6巻の刊行を迎えるはこびとなりました。 国立大学附属学校園の将来構想が深刻な現実問題として検討される中で、今、目の前にいる子どもたちに注がれる教師たちの眼差しには、子どもたちの姿を通して守り育てる末来の子ども像を描きだしたいという意志が漲っているように感じられます。
本年度の研究テーマは「関わりの視点で幼稚園の生活を捉える」です。幼児の関わりのあり方を「自分との関わり・人との関わり」及び「もの・事象との関わり」と広く捉え、各保育者による実践事例を分析・考察して保育の本質を探ることを目的としています。これまでの研究成果、とくに「連携」をテーマにした第3巻から第5巻までの3年間の研究を通して、保育に対する共通認識が深まり、保育が充実してきたことが弾みとなって、本年の研究は一層の進展をみたといえましょう。また本年度の研究に取り組む上では、附属小学校と共同の開発研究(3年間)がスタートしたことも大きな刺激となりました。幼稚園入園から小学校卒業までの9年間を見据えた教育課程の再編成が研究テーマです。教科のない幼稚園、小学校から始まる教科という枠組、どのような新たなパラダイムによって9年間の見通しをもつことができるのか。まさに幼稚園と小学校の教師それぞれの価値転換に基づく解体・再構築作業の始まりでした。
本紀要は、いろいろな研究を抱えながらも、連携を忘れずに解決の方策を求め続けている、保育者の真摯な姿勢に裏打ちされた実践の問いただしであり、ーつーつの分析・考察からはその根底にある子ども像が浮かび上がります。
本紀要が、変わらない保育の本質を見据えてこれからの保育を展望する情報交流の契機となれば、それに勝る喜びはございません。
出典:保育の研究 第6巻(2001年度) - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属幼稚園 伊集院理子・桝田正子
- 論文・教材本文
- 【目次】 保育の研究 第6巻(2001年度)
- 関連情報
- 保育の研究 第1巻(1996年度) 保育の研究 第5巻(2000年度)
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