第6学年「てつがく創造活動」学習活動案 「嫌いな人とはどうやってかかわればいいの? ~ともに考える てつがく対話~」(2023年度 第86回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 総合的な学習・探究の時間
- 道徳
- 特別活動
- 探究力・活用力
- 社会情動的スキル
- てつがく
- 対話的な学び
- 主体性
- コンピテンシー育成
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- 校種・学年
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- 小学校
- 小6
- 校種間連携
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- 概要
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(1)ともに考えること
子どもたちは自分の興味・関心をもとにテーマを設定し,てつがく対話を進めてきた。その度に,聴き合うことを通して他者を知り,自己の価値観を問い直し,世界の見え方を更新してきた。てつがく対話の時間は何を話してもよく,少数派の意見が多数派の意見に埋没されず,一つひとつの意見がフラットに受け止められるため,民主的な場としての機能を果たしている。しかし,まだまだ自分の思いを伝えることに抵抗がある子もいる現状から,どうすれば私たちの対話がもっとよいものになっていくかを考えてきた。その中で,対話で不可欠なのはリスナーシップ(話し手の気持ちを聴き手が尊重すること)であると気づき,対話の空間が少しずつセーフティーな場へと醸成されてきた。すると,学級空間が,一人ひとりにとって居心地の良い場所になってきたという声が少しずつ増えていった。
(2)「嫌い」についててつがくすること
2学期は,「友達って何?」についててつがく対話を実施した。友達を巡る様々なテーマで対話し,「友達観」を更新してきた。その中で話題となったのは,「人と人との間にあるものは何か」である。子どもたちは,人は誰かに関心の矢印を向けているからこそ,「もっと知りたい」,「もっと仲良くなりたい」と考え,関係の中で編まれる人と人との間にあるものを「関係の糸」と呼んだ(詳しくは事前資料記載)。
3学期は,友達同士は互いに好意を抱いているわけだが,その逆はどうなのだろうかという意見が出され,「嫌いな人とはどうやってかかわればいいの?」という問いが生まれた。「嫌い」という感情は誰にでも存在するだろう。「嫌いとは何か」を考えるには,そもそも何かを嫌うということはどういうことなのか,自分は何を嫌っているのか,嫌うこと・嫌われることは悪いことなのか,嫌いな人・モノ・コトとどのようにかかわる(かかわらない)とよいのか,とった問いについててつがくしていくことになるだろう。それは,他者の「嫌い観」を知り,「嫌い」という感情そのものと自分自身がどう付き合っていくかを考え,今後自分がどのように自他の「嫌い」と向き合い生きていくかといった世界とのかかわり方を更新するきっかけとなるだろう。
嫌いな人・モノ・コトは皆それぞれ違うからこそ,共生していくことは難しいだろう。しかし,何かが「嫌い」という現象を巡って多角的な視点で対話し,違いから他者を疑うのではなく違いをむしろ楽しみ,自分自身を問い直しながら新たな世界の見え方を発見してほしい。
出典:第86回教育実際指導研究会(2023年度)発表要項, p.105. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 和氣拓巳
- 論文・教材本文
- 第6学年「てつがく創造活動」学習活動案 「嫌いな人とはどうやってかかわればいいの? ~ともに考える てつがく対話~」(2023年度 第86回教育実際指導研究会)
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