第3学年「理科」学習指導案 「磁石の性質」(2023年度 第86回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 理科
- 探究力・活用力
- 校種・学年
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- 小学校
- 小3
- 校種間連携
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- 概要
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第3学年「磁石の性質」の単元において,「磁石を半分に切っても,それぞれの両端に N 極と S 極ができる」ことの理解を試みた。その際,以下の3点に留意した。
①理論(仮説),実験方法,結果の予想の3点を実験前に明確にして見通しをもった。実験の目的は仮説の適切性の審判であり,仮説から実験方法が考案され,仮説と方法から結果が予想される。結果の予想は観察対象への選択的注意を与え,実験の成否の判断基準になる。子どもたちは,上記の3点を実験前に了解することで,実験を有意味に実行し,得られた結果を解釈することができた。
②結果と考察の局面において,実際に得られた結果と予想した結果を比較することで,対立するいずれの理論(仮説)が支持されるかを考察できるようにした。予想した結果と実際の結果が一致した場合,その予想を可能にした理論(仮説)が支持される。このとき,はじめの仮説は信頼を獲得して科学理論となるが,この理論に対する信頼の獲得こそ,理科学習の「理解の本質」である。
③仮説に対する信頼の程度を自己評価できるようにした。また,誰がどの仮説をどのような理由で信頼し,当該仮説をどれくらいの人数の子どもが信頼しているか確認できるようにした。さらに,教師が「公知」として支持されている理論を説明した。このような社会的相互過程を通して,仮説は「科学理論」として合意された。
出典:第86回教育実際指導研究会(2023年度)発表要項, p.121. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 比樂憲一
- 論文・教材本文
- 第3学年「理科」学習指導案 「磁石の性質」(2023年度 第86回教育実際指導研究会)
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