第3学年「理科」学習指導案「磁石の研究」(2016年度 第79回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 理科
- 探究力・活用力
- 社会情動的スキル
- 対話的な学び
- 主体性
- コンピテンシー育成
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- 校種・学年
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- 小学校
- 小3
- 校種間連携
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- 概要
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3年「磁石の性質」の単元で考えさせたいことを,指導要領では「磁石につく物,つかない物,磁石に化けるもの」「異極による引き合い,同極による反発」の2点をあげている。いずれもごく簡単な実験で確かめられることのように思える。一方で,今の子どもたちの生活や遊びの中の「身近な磁石」は少なく,筆箱の蓋を引きつける小さな磁石と,黒板掲示物の棒状磁石(ゴム磁石)ぐらいしかない。
さて,本校の児童の多くは,電車やバスを利用して通学している。スイカやパスモの定期券を利用している子どもが多いが,両親や家族と出かける時には,切符や回数券を利用する機会も多い。都内や近郊で使われている鉄道切符は「磁気乗車券」が大半である。子どもたちからの質問の中にも「自動改札の切符って,どんな仕組みなんですか?」「裏の黒いところに,何か機械がわかる暗号みたいのが,書き込まれているんですか?」という質問を受けることがある。自動改札に切符が吸い込まれて,瞬時でその切符の有効確認や情報の書き込みがされることが,子どもにとっては不思議で仕方ないのだ。
磁気乗車券(通常サイズの地下鉄やE電の切符)の裏面には,実は目には見えない磁気バーコード(約240本)が存在する。約2の240乗=約10の30乗(およそ千兆の千兆倍)通りの情報を書き込めることになる。鉄道会社,購入日時,運賃,乗車駅,その他の情報が書き込まれている。乗車・下車の際に自動改札を通すと,情報の読み取り・書き換えが行われ,1秒以内に磁気バーコードも更新される。
今回は,目には見えない切符の磁気情報を,鉄粉を使って読み取る活動を試みる。磁気券を使っている鉄道会社の恊力を得て,実験用に使用済み切符を提供してもらえることになった。使用済みといっても鉄道仞符は有価証券なので,使用後は教師が破棄,または返却するという条件付きである。
個々が持っている探究心は,小さな学びの渦,小さな知との出会いとも言える。教師がその渦をうまく成長させることで,子ども自身が科学を創造するような活動を期待したい。その営みの中にある,「新しい知との出会い」を,教師は見逃さないように努力を怠ってはいけないと思う。
出典:第79回教育実際指導研究会(2016年度)発表要項, p.129. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 田中千尋
- 論文・教材本文
- 第3学年「理科」学習指導案「磁石の研究」(2016年度 第79回教育実際指導研究会)
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