「科学技術の進歩」学習における科学を学ぶ有用性の実感を促す授業の工夫とその効果(2013年度 中学校研究紀要 第42集)
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国立政策研究所の「PISA調査アンケート調査項目による中3調査集計結果(速報)について(以下「PISA中3調査集計結果」と表記する)」において、中学校段階の理科教育においていくつかの課題が示された。その中に「理科や科学を学ぶ価値や意義を実感させる必要があること」、「科学に関連する職業意識を養う取り組みが必要なこと」が示された(国立政策研究所, 2008)。
そこで中学校第3学年の理科の単元「科学技術と人間」において、単に科学に関連する職業を紹 介するのではなく、科学研究を職業とする科学者に着目した授業を考案した。科学者に着目した授業とは具体的に、授業「私が紹介する科学者」で生徒が過去の著名な科学者について調べ発表するもの、授業「研究者による特別授業」で現役の科学者(研究者)による特別授業を実施するもの、授業「DNA構造解明の歴史とDNA抽出実験」においてDNA抽出実験と組み合わせた科学者紹介を実施するものである。
これら考案した授業を実践しその効果を調べるために、「PISA中3調査集計結果」の調査アンケート項目(国立教育政策研究所, 2008)の一部を利用した。事前・事後の調査結果を日本の中3平均、OECD平均と比較し(国立教育政策研究所, 2008)、その効果を検証した。また、考案した授業実践の直後に授業そのものに対する評価についても調査した。
中学校段階の理科教育において示された前述の課題に関して、本実践の「私が紹介する科学者」、 「研究考による特別授業」、「DNA構造解明の歴史とDNA抽出実験」は効果があることが示唆された。しかし、本実践が中学校段階の最終場面であり、それまでの理科教育や本校全体での取り組みなどの影響も大きく、本実践だけの効果とは断言できなかった。今後、改善策を検討し、より詳細に効果を調べることを課題としたい。
キーワード:science education, profiles of scientists, usefulness of science, science and technology
出典:2013年度 中学校研究紀要 第42集, p.21-36.
- コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属中学校 薗部幸枝
- 論文・教材本文
- 「科学技術の進歩」学習における科学を学ぶ有用性の実感を促す授業の工夫とその効果(2013年度 中学校研究紀要 第42集)
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