試験問題の答案を活用した協働的なライティング学習 「友だちの表現に学ぼう! ~ライティング 上手も下手も 鏡かな~」(2015年度 中学校研究紀要 第44集)
- 教科・単元、キーワード
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- 英語・外国語
- 探究力・活用力
- ICT(情報通信技術)
- 対話的な学び
- 評価
- 主体性
- コンピテンシー育成
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- 校種・学年
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- 中学校
- 中1
- 中2
- 中3
- 校種間連携
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- 概要
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本稿は、同年代の生徒の試験問題の不完全な答案を題材として、生徒が想像力を働かせて読み、 日本語での思考・判断を重ね、よりよい英語表現を生み出すという一連のプロセスをグループで行い、 最後にそれを発表するという恊働的な学習の実践報告である。
読む・書くにフォーカスされているが、正しい文章が与えられる通常のリーディングとも、自分の自由意志で書くライティングとも異なり、相手の意図を読みとり、相手の書いたものに推敲リメイクをほどこすことで、自分の英語表現力を振り返り、更なる豊かな表現を学ぶことを目的としている。
本実践では、1時間の協働的な学習を効果的に行うために、いくつかの工夫を試みている。第一に、 生徒が非常に興味を持つであろうと予測して、同年代の生徒の書いた定期考査の自由英作文の解答を選んだ。第二に、英語の力の個人差の軽減と発表に至るまでの全員の達成感を目的として、課題の分業化と選択の自由を取り入れた。第三に、探究的な学習にするために、課題の1つに書き手の意図を読み取るという想像力を働かせる段階を取り入れた。また、最終的な表現は英語で行うこととして、 途中経過の思考・判断は日本語でよしとした。そして第四に、発表時の可視化を心がけつつも、面倒な手続きの不要な、赤字添削とプロジェクター投影という簡便な方法を用いた。
実践してみて、授業者の予想を越えて生徒は興味・関心を示してくれた。年齢も英語の習得段階も異なる教員による添削指導よりも、同年代のしかも向分たちと同レベルにいる生徒の批評やアイディアの方が、はるかに効率的なのだと分かった実践だった。
キーワード:興味・関心 想像力 思考・判断・表現 可視化(簡便に) 協働的学習 個人差
出典:2015年度 中学校研究紀要 第44集, p.49-62.
※ 論文・教材本文のヘッダーには「第43集(2015)」と記載されているが、「第44集」が正しい。 - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属中学校 西平美保
- 論文・教材本文
- 試験問題の答案を活用した協働的なライティング学習 「友だちの表現に学ぼう! ~ライティング 上手も下手も 鏡かな~」(2015年度 中学校研究紀要 第44集)
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