社会部会 論争問題学習を通して「当事者性」を育成する(2021年度 第84回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 社会・地理歴史・公民
- 探究力・活用力
- 社会情動的スキル
- SDGs(持続可能な開発目標)
- 対話的な学び
- 現代的な課題
- 主体性
- コンピテンシー育成
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- 校種・学年
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- 小学校
- 小5
- 校種間連携
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- 概要
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①論争問題学習に取り組む理由
社会部は「諸々な揉め事が起きて,思うほど簡単に,問題の解決は進まないものと捉える」(1)民主主義社会観に立って学習を構想する。民主主義社会には多様な価値観をもつ市民が存在するから対立も起きるゆえである。価値観の相違によって政治・社会問題の解決が進みにくい現代社会では,政治・社会的に対立する問題で政治的判断力を育成することが求められる。論争問題学習では自分の主張を押し通すことばかりではなく,異なる考えの他者の思いを受け止めながらお互いがどこまで歩み寄れるのかを考えて学ぶことが求められる。この点が“学びをあむ”ことと関連づけられる。
②他人事の学習を避けるための留意点
ところが論争問題の題材次第で子どもたちはその論争問題そのものを自分とはあまり関係がないものつまり「他人事」(ひとごと)として捉えることが起こり得る。さらにその論争問題学習に興味をもち能動的に学んだとしても様々な立場の人々の幸せを考えながら判断しようとしなければ社会科学習として学ぶ価値は半減するだろう。2012~2020年度になされた「政治的リテラシーを涵養する社会科学習」研究において,リテラシー研究と同時に子どもが論争問題学習にどのようにかかわるのかについて「当事者」研究の視点で副次的に研究を進めてきた。今年度からは子どもが社会的論争問題の当事者となるということの意味を考え直すことを目的としてテーマを一新した。
社会科教育研究に影響を与えてきたのは福祉教育の当事者概念の整理をおこなう研究であった。特に松岡廣路(2006)(2)の「包括的な当事者」概念は重度の知的障がい者の生活現実を着想の基点にして「当事者」を障がい当事者に限定・固定化せず個人を取り巻く,親/施設職員/ソーシャルワーカー/ボランティア/地域住民まで拡張して捉えるべき概念として提起されている。ここで本校の社会部が蓄積してきた「当事者(性)」研究とはいかなる内容だったのかふり返ってみる。
出典:第84回教育実際指導研究会(2021年度)発表要項, p.64-69. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 岡田泰孝・山賀愛
- 論文・教材本文
- 社会部会 論争問題学習を通して「当事者性」を育成する(2021年度 第84回教育実際指導研究会)
- 関連情報
- 岩坂尚史(2020)『対立状況の解消に向けて考えるための小学校社会科授業の開発』社会系教科教育学研究
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