コロナ禍における代替行事開催までの道のり―輝鏡祭行事ゼロの危機に直面して―(2020年度 高校研究紀要 第66号)
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2020年度は新型コロナウイルス(以下,コロナ)の流行により,本校でも一斉休校や分散登校をはじめ年間指導計画や授業形態の変更,また様々な感染防止対策を余儀なくされた。いうまでもなく,特別活動・課外活動においても同様に,多くの行事,部活動,学内外のあらゆるイベントや講演会・コンテスト等が中止,延期,オンライン開催といった判断・対応を迫られ,多くの混乱や我慢,不自由を強いられる特別な1年となった。
本校では自治会活動が盛んであり,その中でも自治会行事である体育祭・文化祭・ダンスコンクールは年間3大行事として,例年大変な熱気と盛り上がりをみせる。この3大行事はまとめて輝鏡祭(ききょうさい)と呼ばれ,先輩たちが築き上げてきた長い歴史と伝統に支えられながら,今日まで大切に受け継がれている。この輝鏡祭は『自主・自律』を教育方針とするお茶高において,極めて重要な教育活動に位置づけられており,生徒主体で創り上げることに意義があり,行事を通じたプロジェクトの企画・運営で得られる成功や失敗,生徒同士の縦だけでなく横のつながりといった人間関係,リーダーシップやフォロワーシップ等を体験的に学ぶ貴重な場となっている。ところが,今年度はコロナの影響ですべての輝鏡祭行事を中止する決断が下され,生徒たちからは困惑と不満の声が相次いだ。
そんな中,一度は行事の開催を諦め,打ちひしがれていた輝鏡祭実行委員が「コロナ禍でも何か代わりとなる行事ができないか」と立ち上がる。本稿では,代替行事開催までの苦難の道のりについて振り返り,それらをまとめるとともに,コロナ禍における特別活動及び生徒の自治活動のあり方やその効果について言及したい。
出典:2020年度 高校研究紀要 第66号, p.63-83. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属高等学校 佐藤健太
- 論文・教材本文
- コロナ禍における代替行事開催までの道のり―輝鏡祭行事ゼロの危機に直面して―(2020年度 高校研究紀要 第66号)
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