3 年「オンラインで句会~俳句を創り、俳句を味わう~」
- 教科・単元、キーワード
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- 国語
- 校種・学年
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- 中学校
- 中2
- 中3
- 校種間連携
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- 概要
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⑴教材観:本単元「オンラインで句会~俳句を創り、俳句を味わう~」は、教科書(光村図書)の俳句に関する教材「俳句の可能性・俳句を味わう」とその中に含まれる「俳句を創作しよう」の教材に該当し、鑑賞と表現の両方を扱うものである。「いい俳句はどちら?」という俳句のクイズを楽しみながら、俳句の文学としての特徴やポイントを確認し、その後、句の創作をし、オンライン上で句会をやるという形で行う。鑑賞と表現は表裏の関係であるので、セットでやる方が良いということと、本学年の生徒達は1 年時から季語・俳句の紹介や句作りを帯単元として継続的に取り組んでいるため、鑑賞と表現の一体化した学習する素地ができているとしてこうした単元を設定した。
今回、遠隔学習で5月にこの単元を実施するに至った主な理由は、①長い自宅待機の期間が続く中であるからこそ少しでも自分を表現する場を設け、互いに共有させたい。
②遠隔従業であっても少しでも「生徒同士の交流」と「楽しさ」を伴う学習活動を実施したい。
という二つである。①については、遠隔学習では、文法の学習や説明的文章を行っていたので、今の自分を表現するという内容ではなかった。自宅学習期間中の朝礼のアンケ―トや生徒との電話のやり取りで特別の状況下で生徒達が自分のことを語りたい・表現したいという気持ちが強くなっていることを感じた。そこで負担に感じない程度で「表現する」ことを考えると短い詩形で、すでにこれまでやったことのある俳句は適したものだと思われた。
②については、オンデマンドの遠隔学習自体が、教師からの一方通行的な授業になりやすい面があるが、本校の実施している遠隔学習のシステムMoodle では教師と生徒との間での交流はできても、学習者同士の相互の交流が困難であった。対話や授業での意見交流による学習が、大きな意味を成す国語の学習では、少しでもそれを解消することが必要であった。交流のある授業に近づけ、楽しさを味わえる学びにということを考えた時、互いに無記名で投句し(教師にのみわかるシステムになっている)意見交換できる句会は、ネット上でも個人情報が洩れる心配もなくできる有効なものであった。Moodle のアンケート機能を使って生徒各自が句を送信(投句)→教師が選句用に無記名の清記用紙を編集し、PDFでオンライン上に挙げる→生徒は、オンライン上に挙がっている清記用紙から俳句を選び句の通し番号とコメントを教師に送信する(選句)というやり方である。ネット上であっても、句会で選句するという形で生徒達は他の生徒達の句を深く句を鑑賞することになる。それによって良いところを学んだり、自分自身の表現を見直したり、他の人からいいところを発見してもらったりと相互に、ふり返り、省察する場が設定されることにもなる。選んだ句へのコメントは、句会終了後、一覧にして表示するので、自分の作品に対する他からの意見を共有できるし、同じ句を選んだ場合でもどのような視点や考えで選んだのか、比較しながら見ることもできる。また普通は、クラスごとに1 クラスの分だけ選句するのだが、今回はシステム上クラスごとの名簿になっていないので、あえて、全てのクラスの分を選句してもらうことにした。ただし中学生に全学年分の100 句以上の句から、一度に数句に絞って選句をするのは、大変なことであるし、時間もかかることなので、30 句程度ずつに4 回に分けて選句をしてもらった。選句をするには鑑賞する力が必要なので繰り返しやることで、鑑賞の力も深まることが期待される。遠隔学習でやるからこその機会ともいえるかもしれない。
また、自分自身や学習を省察したり、考えや表現を深めたりすることにもつながるようMoodle のシステム上でのアンケート機能を活用して、できるだけ生徒達が毎回の授業で自分の声を出していける場を設けることにした。そうしたことが生徒の主体的な学びにつながるであろうし、指導する側として個々の学習者の状況を見取っていくことになると考えられるからである。 - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属中学校 市川千恵美
- 論文・教材本文
- オンラインで句会~俳句を創り、俳句を味わう~
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