2年「言葉の研究室(文法の学習~1年生の復習~)」
- 教科・単元、キーワード
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- 国語
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- 校種間連携
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- 概要
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(1)実践の背景~Moodleを用いた遠隔学習指導
お茶の水女子大学では、遠隔学習のプラットフォームとしてMoodle を採用している。児童生徒の保護の観点から、Zoom 等の同期型システムの使用が不許可となり、Moodle の双方向学習の機能も使用不可またはごく制限された形でのオンデマンド型授業中心となった。また私自身はMoodle によるオンデマンド型授業は初めての試みであり、各機能の使い方を学び、授業への活かし方を考えるところからのスタートだった。
(2)カリキュラムマネジメントの視点から
今年度初めて担当する生徒でもあり、当初は授業ガイダンスと「漢字で自己紹介」から入る計画をたて休校中の課題でも準備を行わせていた。その実施が困難な状況にあたり、
・Moodle の各機能の活用を試しつつ、遠隔学習に適した授業展開等の在り方をさぐる。
・オンデマンド型の授業スタイルを試みる上で、無理がなさそうな内容・題材で始める。
・生徒の一年次の学習状況や知識・技能の定着状況を把握しつつ始められる。
などを主な理由として、文法学習からのスタートを構想した。
(3)探究的な学習の視点から
1年生の文法学習を復習していく上では、次の①~③を重点とした。
①文節の理解(単語・文節の基本的な概念が理解できているか。文節に分けられるか。)
②連文節の理解(連文節の概念、語のかかり受けを理解し、活用できるか。)
③文の成分の理解(文の成分の概念を理解し、文章解釈の基盤が作れているか)
その際、国語科では探究的な学習を生み出す上で、「なぜ?」と考え、「なぜ?」を切り口として思考や理解を深めること=学習者としての生徒自身が「問い」をもって学習に臨むことを大切にしていくことを話し合った。そこで本学習では以下に配慮して課題や展開を考えた。
◎自らの理解や定着を確かめつつ、どのように考えるかを自身に問い、つまずきを解消する。
・既習事項や周辺情報に関心を広げつつ、知識の構造化を図っていけるように促す。
・身の回りの言葉に働く文法を想起して、なぜ?なぜなら……という道筋で考えていく。
オンデマンド学習コンテンツの作成にあたっては、次の三つの工夫で主体的な学習を目指した。
①授業動画での問いの投げかけ:既習事項の想起を促したり、生徒に自分の理解の確かめを促す。
②定着度が鮮明になる復習ミニテスト:小問ごとの正誤で内容語との理解度がわかるよう作成。
③既習の文法知識を使って身の回りの日本語の特徴に気づく発展課題:「挑戦状」という名で意欲を高めつつ、文法知識で日常の言葉をふり返り意味づける課題(日本語はなぜ文節の語順を入れ替えても同じ意味を表せるか)を設定。 - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属中学校 宗我部義則
- 論文・教材本文
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- 更新日時 2022-11-01 18:47:57
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