教材研究『大和物語』「安積山」について(2006年度 高校研究紀要 第52号)
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『大和物語』一五五段「安山」は、内舎人であった男が大納言の娘を盗み出し、陸奥の山中に連れ去り共に暮らすが、男の留守中、山の井に映った自分の衰えた容貌を見た女はそれを恥じ、男への思いを木に書き付け死んでしまう、帰ってきた男は嘆き悲しみ、遂には自らも死を選ぶ、という話で、作品の中心となる和歌が、女の詠んだ「安積山影さへ見ゆる山の井の浅くは人を思ふものかは」のである。
『万葉集』巻一六には、この歌とほぼ同じ「安積山さへ見ゆる山の井の浅き心を我が思はなくに」の歌がある。
また、『古今集』仮名序には「難波津の歌は、みかどの御初めなり。安山の歌は采女のたわぶれよりよみて、この二歌は、歌の父母のやうにてぞ手習ふ人の初めにもしける一と記されている。
さらに『今篇語集』や『十訓抄』『古今若聞集』には、『大和物語』一五五段とほぼ同じ内容の話が存在しており、享受関係が推測される。
今回は、『大和物語』「安積山」の教材研究として、『万蜑』「安積山」の歌との関係、歌の解釈、姫ぬすみ譚としての位づけ、後世の作品への影響等について、先行の論文を参考にしつつ、整理・考察していきたい。
出典:2006年度 高校研究紀要 第52号, p.85-93. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属高等学校 植田敦子
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