統計的問題解決の過程を授業展開に位置づけた「データの活用」単元の実践(2018年度 中学校研究紀要 第47集)
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- 概要
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急速に発展しつつある情報化社会においては、確定的に答えを導くことが困難な事柄であっても、目的に応じてデータを収集し、整理し、その傾向を読みとって判断することが求められる。それらに必要な統計的問題解決力の育成を目指し、本実践では「データの活用」単元において、ルーラーキャッチの実験とそのデータの分析を単元全体の中心に据え、①生徒の興味や疑問を生かして PPDAC を授業展開に位置づける単元構成、②結論に対する根拠を明確に示すための指導、の2つの視点で単元を構成し、その実践を行った。
その結果、単元の初めに行った予想をもとに、比較する対象を徐々に広げていくことで、生徒の比較の視点を無理なく広げていくことができた。また、PPDAC を授業展開に位置づけるうえでは、問題解決のための方法を問う問いが、生徒の興味をより引き出し、主体的な活動につながっていくことが確認された。根拠を明確に示す際には、「比べる視点」「比べた結果」「結論」の3つを意識することが有効であり、ほとんどの生徒がこの3つを用いて説明することができていた。
今後は、新学習指導要領の内容もふまえたうえで、さらに単元全体の構成を見直していく必要がある。特に今回課題として挙がったのは、単元の中心的な題材だけでは扱うことが難しい内容を個別の問題の形で取り扱う際の扱い方と、各個人の中で PPDAC のサイクルが回るような学習の時間の確保である。これらは ICT の活用場面における課題設定や本単元にレポート活動をどう位置づけるかなどとあわせて検討して行く必要がある。
キーワード:統計的問題解決 データの活用 根拠を明確に示す
出典:2018年度 中学校研究紀要 第47集, p.1-12.
- コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属中学校 大塚みずほ
- 論文・教材本文
- 統計的問題解決の過程を授業展開に位置づけた「データの活用」単元の実践(2018年度 中学校研究紀要 第47集)
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