第5学年「理科」学習指導案「植物のたね~アメリカセンダングサの種子を研究する~」(2015年度 第78回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 理科
- 探究力・活用力
- 対話的な学び
- 課題研究
- 主体性
- 校種・学年
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- 小学校
- 小5
- 校種間連携
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- 概要
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顕花植物(花を咲かせて種子をつくる植物)は,その種子を拡散させるために,さまざまな工夫(進化)をしてきた。およそ思いつく方法をあげてみよう。( )の中は,その例である。
・こぼれ落ち型(アサガオ)・鞘(さや)冬越し型(レンゲショウマ)・はじけ飛び型(ホウセンカ)・ころがり型(ブナ科のドングリ・オシロイバナ)・綿毛型(ススキ・ヤナギラン) ・ケセランパサラン型(ガマ)・グライダー型(アルソミトラ)・ひっつき虫型(オナモミ)・海流運搬型(ヤシ)・動物や昆虫の糞混入型(ノブドウ)
中には非常に厄介な種子もある。「ひっつき虫型」の代表格が帰化植物の「アメリカセンダングサ」 Bidens frondosa である。キク科の一年草で,道端や空き地など,どこでも見られる,ごくありふれた雑草である。夏~秋に黄色い花を咲かせるが,徐々にたくさんの種子を形成する。その種子が厄介者なのだ。道端のちょっとした空地にも繁茂している。私は晩秋に,熟した種子を大量に採集しておいた。種子の先端には,二つの突起物があり,双方に微細なトゲがついている。そのトゲが突起物とは逆方向に並んでいるので,一度剌さったら簡単には抜けない。
今回の活動は,「生命のつながり」の発展的な学習として扱う。日頃見過ごしそうな,「アメリカセンダングサ」という,唯一種類の植物の種子を,各研究所(班)で,徹底的に探求する。各研究所では,あーだこーだ言いながら観察や実験をするだろう。その活動の中で,この植物が「いかにうまく種子を拡散し,子孫を残す工夫をしているか。」ということを実感し,ともに科学を創造する姿を期待したい。
出典:第78回教育実際指導研究会(2015年度)発表要項, p.87. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 田中千尋
- 論文・教材本文
- 第5学年「理科」学習指導案「植物のたね~アメリカセンダングサの種子を研究する~」(2015年度 第78回教育実際指導研究会)
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