第5学年「体育」学習指導案「遊びこむ」(2018年度 第81回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
-
- 体育・保健体育
- 探究力・活用力
- 主体性
- 校種・学年
-
- 小学校
- 小5
- 校種間連携
-
- 概要
-
本単元は,遊びこむこと,そして,遊びこむことで自分の身体を育むことを目指した学びの時間である。子どもたち一人ひとりが,ただ遊ぶのではなく,夢中になってその遊びの世界に没入し,深みにはまって「遊びこむ」ことを大切にしたい。
本来,「遊びこむ」とは,幼児期の保育の世界で用いられることの多い言語である。学童期前の子どもたちの育ちにおいて,五感を使って環境とかかわり,おもしろさや魅力にふれたり問いをもったりして,納得するまで遊びこむ過程に学びが大切であると。しかし,それは,幼児期の子どもだけの特権として学童期と分断されるものであってはならないのではないだろうか。遊び(にのめり)こむことで,子どもは世界とのつながりを深め,何かを探求し続け,経験から学ぶのであって,じっくり時間をかけて対象とかかわっていくことは小学生の子どもにとっても重要な営みであると考える。
また,遊びこんで運動することは,運動する身体を育てることにも有効に機能する。そして,他人も遊んでおもしろいかどうかを図ることも,他者を通して自分を知ることや自分と他者との違いを知って共生する感覚を得ることにつながると考える。
今回は,モノとのかかわりから,自分(たち)で運動する遊びをつくるというところから始めたい。モノに誘われて,自分がしてみたい運動を追求することで,自分(たち)の遊びとなっていくと考えるからである。子どもたち一人ひとりが自分のしたいことにじっくり浸ることを大切にし,個々の自分で自分を育てるプロセスを見守っていきたい。
遊びこむためには,教師のかかわりも重要な役割を果たすと考える。子どもが遊びを創り出したいと思えるような環境デザインが必要であるし,子どもの遊びをおもしろがり,より遊びを遊びこむことへと誘うかかわりも大切となるだろう。また,他者との共生を意識して,個々の自由が尊重される空間を演出することも重要になってくると考える。いかに,子どもの遊びに身体を傾け,全身で子どもの遊びこむを支えていけるか,という私の挑戦でもある。本単元を通じて,自身の身体を問い,「子どもとともに」の意味を考えたい。
出典:第81回教育実際指導研究会(2018年度)発表要項, p.138. - コンテンツ担当者・著者
-
お茶の水女子大学附属小学校 神谷潤
- 論文・教材本文
- 第5学年「体育」学習指導案「遊びこむ」(2018年度 第81回教育実際指導研究会)
この教材を閲覧したユーザーは以下の教材も閲覧しています
- 登録日時 2019-06-10 14:27:00
- 更新日時 2024-06-14 16:27:03
- ページビュー数 493回
