第1学年「音楽」学習指導案「からだまるごとで」(2016年度 第79回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 芸術・美術・音楽・図画工作
- 社会情動的スキル
- 対話的な学び
- 主体性
- 校種・学年
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- 小学校
- 小1
- 校種間連携
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- 概要
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低学年での活動は,音楽する身体をつくる素地になると考えている。からだまるごとで楽しむことや,あそびの中での営みや学びあいが,重要だ。本校では低学年の間,「リクエストによる歌唱活動」「わらべうたあそび」「聴く,聴きあう活動」の3つの活動を中心に置き,年間を通し帯単元で展開している。
新たに出会うことに喜びを感じ,目をキラキラさせながら向き合う子どもたち。入学当初は,新たな環境に慣れない子や,友だちと折りあいをつけることが難しい子など,集団生活の中で戸惑うことも多かったようだ。徐々にお互いを理解しはじめ,その子らしさを感じることができるようになった2学期。音楽会などの行事もこなし,活動場面でも安心している様子が多くなってきた。3学期に入り,いよいよ進級に向けて意識が出てきているようだ。6年生にお世話してもらっていた立場から,新入生を迎える立場へと徐々に変わってく中での本活動になる。本題材においても,たくさんあそぶ活動の中で,様々なことを学びあってほしいと願うとともに,聴くことにも意識をもっていきたい。そのようなからだまるごとで音楽を楽しむ活動を通して,友だちとつながったり,音楽とつながったりしてほしいと願う。
リクエストによる歌唱は,自ら選びそれを仲間に表明することが出来る場がある。選ぶ者とそれを聴き,ともに歌う者との間に柔らかな公共空間がうまれ,歌う心地よさやその子らしさを感じる様子がうかがえる。初めて出会う曲に対しても,友だちの歌声を聴いて口ずさんだり,聴き入ったりすることで新たな気づきが生まれることもある。曲に対する快・不快さも含め音楽経験を広げていくと捉える。
わらべうたあそびでは,子どもたちは,声や息を互いに感じあいながらあそんでいる。活動の中では,子どもたちの様々な表情がうまれてくる。葛藤しながらも,他者と関わって楽しもうとする姿があり,やがて即興的にうまれた作品が,新たなわらべうたとして子どもに定着する場合もある。たっぷりとあそびに浸る場を保障し,活動を繰り返す中での学びあいは,今後の音楽する身体の素地となっていくと考える。
聴く・聴きあう活動は,リズムの応答や,ハンドサインの受け答え,トーンチャイムのリレーなどの活動を通し,からだで聴くことを大切にしている。リズムや声音をよく聴きあおうとしたり音の流れをからだで感じたりしながら,学びを深めていく。
出典:第79回教育実際指導研究会(2016年度)発表要項, p.117. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 町田直樹
- 論文・教材本文
- 第1学年「音楽」学習指導案「からだまるごとで」(2016年度 第79回教育実際指導研究会)
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