第5学年「国語」学習指導案「読書を通して読みを広げる『大造じいさんとがん』」(2018年度 第81回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 国語
- 探究力・活用力
- 対話的な学び
- 主体性
- コンピテンシー育成
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- 校種・学年
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- 小学校
- 小5
- 校種間連携
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- 概要
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国語の学習において,登場人物の心情や作品の主題に迫るために,叙述に即して想像を広げながら読むことはとても大切なことであり,身につけさせたい力の一つである。しかし,その作品だけ読んでいては分からないこともある。この作品には作者のどのような思いが込められているのか。どのような背景から作られたものなのか。並行読書を通してこれらに迫り,子どもたちの読みを広げていきたい。そして,友だちの考えを聴き合うことで,一人で読んでいた時には気付かなかったことに気付いたり,考えを深めたりしながら「あたらしい私」に更新されていくことを期待する。
「大造じいさんとがん」は,がんと戦う大造じいさんの心情が,美しい自然の描写と重なるように表現されており,情景描写がとても豊かな作品である。また,椋鳩十が動物児童文学のジャンルを築き上げたと言われる背景にある,自然の中で生きるリアルな動物たちの姿や緻密な表現も特徴である。これらの描写を十分に味わいながら,椋鳩十の世界観に浸っていきたい。椋鳩十の他の作品に目を向けると,同じように自然の中で生きる動物たちの姿が生き生きと描かれているものが多い。このことについて椋鳩十自身も,「動物たちも,あれで,みんなそれぞれに,かれらなりの生きかたをしようと,せいいっぱいの努力をしているようです。」と全集の冒頭で表現している。椋鳩十の作品を読んだ子どもたちはどのように感じるのだろうか。そして,感じたことを自分のことばでどのように表現するのだろうか。一人ひとりのことばを大切にしながら学習をつくりあげていく。
また,今回の学習を行うにあたり,1学期から読書活動を積極的に取り入れてきた。授業のはじめに行われる本の紹介,ビブリオバトル,物語文での並行読書等を通して意欲的に読書に向かい,読書を楽しめるようになってきた。冬休みにも読書を行い,椋鳩十の作品を読みためていく中で,「どの作品もなんとなく似ている。」という感想も出た。子どもたちは,感覚的に椋鳩十の世界観を感じることができているようだ。今回の学習では,「似ている」と感じたことを大切にして,作品を読み味わいたい。そして,子どもたちの読書経験がさらに豊かなものになることを願っている。
出典:第81回教育実際指導研究会(2018年度)発表要項, p.129. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 川口有美
- 論文・教材本文
- 第5学年「国語」学習指導案「読書を通して読みを広げる『大造じいさんとがん』」(2018年度 第81回教育実際指導研究会)
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