第5学年「理科」学習指導案「「ものの溶け方」~化合物が見せる「最も美しい一瞬」~」(2018年度 第81回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 理科
- 探究力・活用力
- 主体性
- コンピテンシー育成
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- 校種・学年
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- 小学校
- 小5
- 校種間連携
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- 概要
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(1)「溶ける」という現象との出会い
「もの(物質)が水に溶ける」・・・この一見単純な現象を正確に理解するのは,実は非常にむずかしい。子どもたちも日常生活の中で「水にものを溶かす」という体験を,ほとんどしていない。食塩を水に溶かすという実験をすると,食塩の結晶が水の中に見えなくなることに,驚きの声をあげる。しかし,溶ける一瞬を見るのは難しいし,その意味も理解できていない。ノートには「塩が水にとけて,液体になった」といった記述が見られる。しかし,このような捉え方も,ある意味で大切なことだろう。
(2)「溶ける」という現象の捉えにくさ
「溶ける(溶解)」とは,目に見える大きさの物質(化合物の結晶)が,水と一体化して,目には見えない大きさになることである。子どもたちに,食塩やホウ酸を水に溶かす実験をさせると,できた水溶液をじっと見つめて,「粒が残っていないか」を確かめようとする。その後,虫めがねでも観察し,最後に必ず「顕微鏡でも確かめたい」と言う。そこで,水溶液1滴をスライドにとって,顕微鏡で観察させる。しかし粒は見えない。少し前まで見えていたものが見えなくなっている・・・この「捉えにくさ」こそが,「溶ける」という現象を理解する上での,大切な要素だと私は思っている。
(3)化合物が見せる「最も美しい一瞬」
見えなくなってしまった物質も,水溶液の中に存在している。そのことは,子どもたちもわかっている。食塩の場合は,「味をみる」という方法で,溶質(食塩)の存在を確認できるが,それは特別な例である。しかし,水溶液の温度を下げる,水を蒸発させるといった方法で,「再結晶」を観察させることで,溶質の存在を再確認することができる。単に,ビーカーの底にホウ酸の結晶が積もった様子を見て終わらせてはいけない。私は「再結晶」という,化合物が見せる「最も美しい一瞬」を,顕微鏡で観察させたいと思っている。その営みの中で,「本当にものが水に溶けていた」ということを実感させ,その一瞬から何を感じたのかを話し合わせたい。
出典:第81回教育実際指導研究会(2018年度)発表要項, p.121. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 田中千尋
- 論文・教材本文
- 第5学年「理科」学習指導案「「ものの溶け方」~化合物が見せる「最も美しい一瞬」~」(2018年度 第81回教育実際指導研究会)
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