身のまわりの音風景をサンプリングして音楽をつくろう
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- 概要
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サンプリングはミュージック・コンクレート1に由来する音楽創作の手法である。創作方法として、ICTを活用することができる。
本題材は、身のまわりに存在する音(自然音のみならず、人為的な音も内包)に耳を傾け、さまざまな音に囲まれて生活していることに興味をもち、それらがつくり出す音風景を素材として音楽をつくる活動を行う。活動を通して、それまで音楽としてみなしていなかったと予想されるさまざまな音や音風景に対する感性を研ぎ澄ませること、それらを素材とする音楽をつくる活動の面白さを感じ取ることによって音楽観を広げることをねらいとしている。
本題材は、歌唱・楽器演奏・記譜などの技能は使わず、ひたすらに音に耳を傾け、音をみつけ、選び、タブレットを操作しながら独自の音楽を創造していく、インクルーシブ教育やユニバーサルデザインの考え方に通じる活動である。同年代で形成している学習集団ではあるものの、中学生になると、音楽の知識、経験、技能、はたまた音楽嗜好の個人差、個人異はかなり広がってくる。特に器楽活動では顕著である。すでに完成された作品の楽譜を再現する世界において、技能の差は臆病な気持ちにさせるケースが多いと考える。
これに対し、表現領域(歌唱・器楽・創作)の中で、創作活動は、個人間のレディネスの相違を気にせずに題材が設定できる。むしろ、楽譜を再現する技能を追究する活動に特化してきた生徒ほど、創作活動に消極的な態度を示す傾向もある。
学習指導要領では、創作の活動を通して、「ア 創作表現に関わる知識や技能を得たり生かしたりしながら、創作表現を創意工夫すること」「イ (ア)音のつながり方の特徴(イ)音素材の特徴及び音の重なり方や反復、変化、対象などの構成上の特徴について、表したいイメージと関わらせて理解すること」が求められている。そこで、本題材を通して、既存の音楽へのとらえ方も変容することを期待している。 - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属中学校 中山由美
- 論文・教材本文
- H30公開研 音楽科学習指導案(中山)
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- 登録日時 2019-01-23 12:17:56
- 更新日時 2022-10-17 21:50:24
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