第2学年「算数」学習指導案「いろいろな形―三角形と四角形―」(2017年度 第80回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 算数・数学
- 探究力・活用力
- 対話的な学び
- 主体性
- 校種・学年
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- 小学校
- 小2
- 校種間連携
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- 概要
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学習指導要領では,図形の意味を理解したり,図形の性質を見出したり確かめたりする際に,図形の観察や構成などの活動が大切であると述べられている。このうち,図形の観察とは「図形をどのように見るか(図形の見方)」であると考える。
図形の見方に関して,本単元は立体図形(箱の形)から学習を行っている。なぜなら,私たちは立体図形を見る時,それを平面図形の複合体として見ている,換言すれば,立体図形の中で平面図形を捉えていると考えるからである。子どもは,各自が持ち寄ったいろいろな形の箱に触れ,いろいろな形の面を目にしている。その学習を通して,三角形と四角形の意味を確かめている。
四角形の意味を確かめた後に,子どもから「“きれいな”四角形とは何か?」というつぶやきが挙がった。そのつぶやきを,本時の問いとする。これは,算数部が提案する「子ども自身が問いを生み出す」場面であり,「自分事の算数」の一つの視点であると考える。
“きれいな”という言葉には様々な意味合いがあり,子どもが語る文脈の中で,その捉え方もまた多様であろう。数学的に見れば,辺の長さや位置関係,直角に着目して,“きれいな”の捉え力が変わる。また,立体図形から四角形を取り出しているので,それと関連づけて“きれいな”四角形を考える子どももいるだろう。その中で,2年生では扱わないひし形や台形といった四角形も,子どもから挙がってくることも予想される。さらに,“きれいではない”四角形を考える子どももいるだろう。正方形と長方形を扱うからと言って,それだけに限定することはないと考える。考えた図形を,実際にかいてみたり,その特徴を言葉で表したりしながら,正方形と長方形の意味を明確にしていく。このような学習過程を通して,自分なりの視点で“きれいな”の意味を考え続ける子どもの姿を見ていきたい。それもまた,「自分事の算数」の一つの視点であると考える。
出典:第80回教育実際指導研究会(2017年度)発表要項, p.114. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 戸張純男
- 論文・教材本文
- 第2学年「算数」学習指導案「いろいろな形―三角形と四角形―」(2017年度 第80回教育実際指導研究会)
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