生徒会ルールをよりよくしよう~箱ひげ図などを活用した「盛夏時自由服期間」の提案~(第7回 統計教育シンポジウム)
- 教科・単元、キーワード
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- 校種・学年
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- 概要
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お茶の水女子大学附属中学校には,過去の生徒会役員会が教員側に折衝して得られた,盛夏時に役員会が定めたルールのもとで私服を着て登校してもよいとする「盛夏時自由服期間」がある。この開始日と終了日は毎年の役員会が検討し,全校生徒に通信を発行するなどして周知している。この開始日と終了日は「7月初旬から9月中旬まで」という目安があるが,今年度は生徒会長(現3年生)が教員の生徒指導部および職員会議に提案書を提出し,終了日が「9月末日まで」と延長された。「自由服期間を延長して欲しい」という一般生徒による目安箱への投稿が多いことを受けた,主体性あふれる素晴らしい判断と行動ある一方で,提案の根拠には曖昧さがやや残るものであり,改善の余地は多分にあると授業者は考えた。
そこで,日最高気温,日平均気温,日不快指数(日最高気温と日平均湿度から算出)についての過去20年分(1993年から2022年までの6月1日~7月20日,9月1日~10月10日)の気象データに基づいて,「盛夏時自由服期間」の開始日と終了日を2年生一人一人が批判的に考察し,先日選挙で選出された第77期生徒会役員会への提出する提案書をグループで作成するという本教材を開発した。この学習課題の発見には,授業者が所属する校内「課題発掘ワーキンググループ」での議論が基になっている。
例えば,1年分のデータで日の経過による気温の変化を折れ線グラフで分析することが考えられるが,近年の変化を調べるには不十分である。また,20年分のデータで日ごとの平均値を算出し,折れ線グラフで分析することも考えられるが,平均値は高低を相殺するため,暑い日がどの程度あるのか等を調べられない。そこで,日ごとのデータを箱ひげ図に表してデータの経時的な変化(藤井,2017)を見るために横に並べ(並べる日数は減らす判断を生徒がする可能性あり),自ら着目する視点を決めて分析することが考えられる。
- コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属中学校 藤原大樹
- 論文・教材本文
- 生徒会ルールをよりよくしよう~箱ひげ図などを活用した「盛夏時自由服期間」の提案~(第7回 統計教育シンポジウム)
- 関連情報
- 2年「数学科(データの分布・箱ひげ図)」学習指導案 「生徒会ルールをよりよくしよう!」(2022年度 中学校公開研究会)
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- 更新日時 2024-12-16 15:58:28
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