歴史的思考力を培うレポート課題~日本史Aにおける実践報告~(2013年度 高校研究紀要 第59号)

教科・単元、キーワード
  • 社会・地理歴史・公民
  • 探究力・活用力
  • 主体性
校種・学年
  • 高校
  • 高1
  • 高2
  • 高3
校種間連携
概要

2014年度より実施された新しい学習指導要領には、「歴史的思考力を培い、国際社会に主体的に生きる日本国民としての自覚と資質を養う」ことが、「日本史A」及び 「日本史B」に共通する目標として掲げられている。また、内容の取扱いに際して、「国際環境や地理的条件などと関連付け、世界の中の日本という視点から考察させる」こと、「年表、地図その他の資料を一層活用する」技能を高めること、「地域の文化遺産、 博物館、資料館の調査・見学など」による体験的な学習を取り入れることなどが求められ、特に近現代史に関しては「客観的かつ公正な資料に基づいて、事実の正確な理解に導くようにするとともに、多面的・多角的に考察し公正に判断する能力を育成するようにする。その際、核兵器などの脅威に着目させ、戦争を防止し、平和で民主的な国際社会を実現することが重要な課題であることを認識させる」よう配慮すること が求められている。
歴史的思考力の育成は、日本史や世界史の教育に鬨わる教員が常に意識している目標であろう。筆者自身も、教員になって以来常に目標としてきた課題である。しかし、生徒に歴史的思考力を身につけさせること、また身についたかどうかを調べることは 非常に難しいとも感じてきた。ただ、10年あまりの授業実践における試行錯誤を経て、 生徒自身の言語活動を通して歴史的思考力が育成されるとの実感を得ている。なかでも、時間をかけて、教科書や専門書、資料等をじっくり読み取り、読み取った内容を ふまえて考察したことを表現することが求められる、ある程度の分量のレポートの作成は歴史的思考力の育成につながると考えている。本稿では、築者がそうした手ごたえを得た、本校で実践してきたレポート課題について報告したい。特に長期休業中に宿題として課している2つのレポート課題の実践方法や学習効果等について報告したい。第1章では、本佼における「日本史A」の教育課程表上の位置づけ、指導と評価の年間計画を箭単に紹介したい。そして、第2章では夏休みレポート、第3章では冬休みレポートの実施方法と学習効果についてそれぞれ報告したい。

出典:2013年度 高校研究紀要 第59号, p.13-27.

コンテンツ担当者・著者

お茶の水女子大学附属高等学校 玉谷直子

論文・教材本文
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  • 登録日時 2018-12-26 11:18:15
  • 更新日時 2024-07-18 17:05:26
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