第6学年「算数」学習指導案「資料の調べ方(活用)」(2016年度 第79回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 算数・数学
- 探究力・活用力
- 対話的な学び
- 主体性
- 校種・学年
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- 小学校
- 小6
- 校種間連携
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- 概要
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本単元は,「資料の調べ方」の活用場面として設定した。これまでに,集団の特徴を考察するために,散らばりの様子を数直線や柱状グラフ,度数分布表などに表したり,「代表値としての平均」で比較する学習を行ってきている。しかし集団の特徴を比較する際,「代表値としての平均」だけで比べると,正しく判断できない場合がある。例えば,異常値があって左右非対称の分布になるデータでは,平均値は資料の代表的な値にはならないことがある。また,平均値が等しい2つの集団でも,必ずしも同じような分布になっていないこともある。平均値だけで資料の特徴を考察するのではなく,分析する目的に応じて中央値や最頻値,散らばりの範囲など様々な視点で考察し,統計的な見方を育てていくことが大切である。
本時では,ストップウォッチの表示を見ないでちょうど10秒を測る実験を行う。その結果を基に,自分のクラスと他学年のクラスを比較し,どちらの集団の方がより10秒に近い人が多いか判断することを課題とする。柱状グラフに表したり,10秒に近い人の人数の割合で比較したり,それぞれの平均値を出して比較することが想定される。しかし,この課題では,平均値で判断することは適切とはいえない。「平均値では判断することが適切とはいえない」場面をあえて扱うことによって,データを批判的に考察する力を育てたい。
また,子どもたちは,「自分の測定値が基準の10秒からどれだけ離れているか」という観点でテータの表し方を見直し,各データを10秒からの絶対値で表し直すことが考えられる。10秒との絶対値の平均を考えたり,柱状グラフを並べ替えたりと,データを整理し直し,考察する場を設けたい。
出典:第79回教育実際指導研究会(2016年度)発表要項, p.128. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 岡田紘子
- 論文・教材本文
- 第6学年「算数」学習指導案「資料の調べ方(活用)」(2016年度 第79回教育実際指導研究会)
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