第3学年「てつがく」学習指導案「幸せってどういうこと?」(2016年度 第79回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 総合的な学習・探究の時間
- 探究力・活用力
- てつがく
- コンピテンシー育成
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- 校種・学年
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- 小学校
- 小3
- 校種間連携
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- 概要
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1学期は,「てつがく」の授業について子どもたちも教師も試行錯誤の状態だったこともあり,主に身近なできごとを題材として取り上げてきた。2学期は,学ぶこと,働くこと,人の能力などに関心があるようなので概ねそれに沿った題材を取り上げてきた。朝の時間の「てつがく」として,11月から「ブリッジ」に取り組んでいる。これは,大きさ(大きいと小さい),美しさ(美しいと醜い)など二つの極をもつ概念について,間を埋める言葉を出し合い,橋を架けようという取り組みである。先日「幸せと不幸」でブリッジを行ったところ,「金銭」「健康,長寿」「名誉」「友人,家族の存在」「自由」「能力」「安心」「対人関係」などに関わる多くの言葉を挙げることができた。1,2学期の題材は,「自己・感情」「他者・社会」に関わるものが多かった。そこで,3学期は「世界・科学」に関わる題材の中で3年生でも思考し続けることが期待できる「幸福」を取り上げることにした。
てつがくの時間のお題(テーマ)設定に当たっては,子どもたちの関心や思考の流れにできるだけ沿うようにしたいと考えている。そのため,前もって各時間のテーマを決めて指導計画を作るのではなく,授業中の子どもたちの発言や振り返りシートの「どうしても分からなかったこと」への記述を重視し,次の時間のテーマをその都度教師が決めてきた。数時間の授業のトータルとして,自己の世界を広げ,話し合いを通して違いの中から新たな知を生み出していけるようにしたい。
本題材では,自分の幸せだけでなく,家族や周りの人々の幸せ,社会全体の幸せなどについても考え話し合えるようにしたい。そのため,必要に応じて先人が語っている「幸せ」の定義や「幸せ」をテーマにした物語などを資料として提示する。テーマの候補として次のようなものが考えられる。
・おじいちゃん,おばあちゃんが子どものころと現在では,どちらが幸せか。
・国民が世界一幸せと感じているブータンの人たちは,何を幸せと感じているのだろうか。
・周りに不幸せな人がいると自分は幸せだと感じられるというのは本当か。
・大人の幸せと子どもの幸せは同じかちがうか。
出典:第79回教育実際指導研究会(2016年度)発表要項, p.120. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 榎本明彦
- 論文・教材本文
- 第3学年「てつがく」学習指導案「幸せってどういうこと?」(2016年度 第79回教育実際指導研究会)
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