ICTを併用した物理実験における「効果の評価」の活動を通して「主体的に学習に取り組む態度」の促進を試みる(2020年度 高校研究紀要 第66号)
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- 高等学校
- 概要
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2022年度より適用される高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説【理科編 理数編】の第2節「物理基礎」および第3節「物理」では,実験の観測手法の1つとして「センサ」や「ビデオカメラ」を利用することを推奨しており,「内容の取扱いに当たっての配慮事項」では「コンピュータなどの活用」が唱えられ,文章中にも様々な表現で利用を促す文言が多くある.さらに,大学入試センター平成30年度試行調査(プレテスト)問題では力センサーに関する記載や,令和3年大学入学共通テスト「物理基礎」ではスマートフォンを用いた加速度の測定結果を用いた問題を作成するなど,理科の実験においてICTを用いて行う実験や授業は不可欠となっていることが明らかである.一方で,OECDのStudents, Computers and Learningのレポート(2015)では,ICTに大きな投資をした国でのPISAでの読解力,数的リテラシー,科学的リテラシーの成績に目立った向上は見られないという結果が得られていると報告された.しかし,デジタル能力の調査とペーパー版読解力テストの成績順位は非常に相関が高く,韓国やシンガポールではオンライン版のテスト調査の方がペーパー版よりもはるかに良い成績である報告もされており,適切なICTの利用を促すことにより効力を発揮することも窺える.
本論では,今後利用が必須とされるICTをどのように活用することを生徒自身が考え,評価することで,物理への理解の増幅や,新たな学習の観点になる学習の振り返りや探究力の養成で構成される「主体的に学習に取り組む態度」の促進を試み,検証した点を報告する.
出典:2020年度 高校研究紀要 第66号, p.43-52. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属高等学校 朝倉彬
- 論文・教材本文
- ICTを併用した物理実験における「効果の評価」の活動を通して「主体的に学習に取り組む態度」の促進を試みる(2020年度 高校研究紀要 第66号)
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