第3学年「てつがく」学習指導案「生活の中から 『本当におにたはおになのか。』」(2018年度 第81回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 国語
- 総合的な学習・探究の時間
- 道徳
- 探究力・活用力
- てつがく
- 対話的な学び
- 主体性
- 校種・学年
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- 小学校
- 小3
- 校種間連携
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- 概要
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当たり前のことをあえて問うということを「てつがく」で継続して行ってきた。そのことを通して、文学的文章の学習で作られる子どもたちの問いへの教師の見方が変わってきた。“そういうことになっているもの”、たとえば、文学的文章の設定や文化的背景としてあるものは、従来、問いとして出てきても、簡単に説明したり参考文献を紹介したりして、話し合いでは扱わないことが多かったが、本当にそれでいいだろうかと教師自身が問いのあり方を考え直すようになった。
国語の学習の内容を扱ったこの学級の「てつがく」として、2つ例を挙げる。詩作の前後に、『詩って何?』という絵本を読んで「詩とは何か」を話し合った。「詩にはリズムがある。」「詩は短い言葉で表す。」と自分の考えを交流していき、作文の方が好きだ、詩なんて苦手だと言っていた子どもたちが詩って自分が思っていたのと違ったと話していた。また、『わすれられないおくりもの』の物語を読み、そこから出てきた問い「体はなくなっても、心は残るのかな」を基に対話した。それぞれの経験を出し合う中で、「心が残る」という言葉の意味への理解が深まった。
先に実践した学級で『おにたのぼうし』を読み、問いを出し合ったところ、「なぜ、おにを悪いと思う人が多いのか。」「鬼にはこわいイメージがあるのに、何でおにたはやさしいの?」「本当におにたはおになのか。」といった鬼に関する問いがいくつか出てきた。本時では、実践学級の問いに基づきそれぞれがもつ鬼のイメージを共有し、鬼とは何なのかについて対話し、読み手である子どもたち一人ひとりにとって鬼とは何かを広げ、深めたい。本時の「てつがく対話」を通して、それぞれが読み手としてもっている前提を共有し、鬼らしくないおにたの物語を読む素地を育んでいく。
出典:第81回教育実際指導研究会(2018年度)発表要項 p.113 - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 藤枝真奈
- 論文・教材本文
- 第3学年「てつがく」学習指導案「生活の中から 『本当におにたはおになのか。』」(2018年度 第81回教育実際指導研究会)
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