第6学年「てつがく」学習指導案「みんなで考えよう「思い出とは?」」(2018年度 第81回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 総合的な学習・探究の時間
- 探究力・活用力
- てつがく
- 対話的な学び
- 主体性
- 校種・学年
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- 小学校
- 小6
- 校種間連携
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- 概要
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(1)小学校最後の「てつがく」で4年間の学びを振り返る
3年生から始まった「てつがく」の授業を子どもたちは4年間体験してきた。サークルという形態は、1年生の時の「えらぶ」や「みがく」の時間にも体験しており、子どもたちにとって居心地のよい安心できる形態である。学年が上がるにつれて、朝のサークルは減ってきたが、子どもたちはサークルという形態を好み、「てつがく」の時間はグループ討論やコの字型で話し合いなども行ったが、最後はサークルで他者の顔を見ながら、語り合う形態を選ぶ。
このように4年間の「てつがく」の時間とその前の2年間の「みがく」の時間という長い時間をかけて、「てつがく」する心と体ができてきたように感じられる。それを子ども自身にも自覚してもらい、卒業が目前のこの時期に、小学校6年間の学びで「てつがく」の占める大きさを確認させたい。そこで、改めて「てつがく」を通して得たものを子どもたちに問うことで、自覚を促すことにした。
(2)自分を見つめ直す
子どもたちは、家庭での会話やテレビや新聞等から得た一般論を自分の考えであるかのような錯覚を覚え、サークルで堂々と発言していることがある。親やメディアから得た情報に対して何の疑いももたずに鵜呑みにしているのである。教師の役割として「本当にそう思うのですか。」「誰から聞いたのかしら」と問い返し、自分の意見が本当に自分の心から出たものであるのかどうかを見つめ直させたい。社会や周りの人々から影響を受けながら自分の考えはできていくものではあるが、その過程で自分なりに根拠をもって納得し、自分のからだの中に入り込んだ考えなのか見つめ直させたいと考える。
(3)他者の意見に立ち止まり、自分を振り返る
自分が当たり前だと考えていたことが、他者は違う考え方をしていたということに気づいた時、それを子どもたちはどのように受け止めることができるのだろうか。直ぐに他者の意見に流されてしまう子、自分の意見に拘り他者を受け入れ難い子、他者の意見に触発され自己の考えを変化・深化させることができる子など様々であろう。サークル対話をしながら、友だちの良さに気づき、自分の特徴に気づき、その上で他者を受けいれ自己を変容させることができる子どもへと成長していくことを願う。
出典:第81回教育実際指導研究会(2018年度)発表要項 p.103 - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 増田伸江
- 論文・教材本文
- 第6学年「てつがく」学習指導案「みんなで考えよう「思い出とは?」」(2018年度 第81回教育実際指導研究会)
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