第5学年「国語」学習指導案「この作品を追求するなら 「この日ぼくが考えたこと」ほか(「小学五年生」重松清より)」(2017年度 第80回教育実際指導研究会)
- 教科・単元、キーワード
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- 国語
- 探究力・活用力
- てつがく
- 対話的な学び
- 主体性
- コンピテンシー育成
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- 校種・学年
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- 小学校
- 小5
- 校種間連携
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- 概要
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5年生は言葉を介して自分とは離れた世界を想像し,書かれたことから意味をみつけ,作品全体から作者の意図を感じる読み方ができるようになってくる。この変化を山元(2005)は「物語内容駆動の読みから要点駆動の読みへ」と表している。これは中学まで続く変化の始まりであり,すぐ全員に変化があるわけではない。しかし,交流をとおして刺激された子どもたちの認識は,次の読みにつながり,少しずつ個々の読みをひらいていく。この変化を知的な喜びとして実感できるような単元を構想した。
その方法として,8週にわたり,週2~3時間を読むことの時間に当てる帯単元の実践(リーディング・ワークショップ,以下R・W)を行ってきた。R・Wでは,子どもを成長していく一人の読み手として捉え,「読みの観点」を用いて一人一人が作品に向き合う時間を確保する。興味の対象となる文章表現を見出し,それについての解釈をグループで交流する過程で,自分の読みを立体的にしていく。
毎時間の授業は,前半に子どもたちの反応をもとにした発表を行い,作品の要点に関わる表現について対話する場をもつ。そして後半に,考えたことを生かしながら一人一人が作品に向かう場面を設ける。作品に向かい,個々の読書ノートを仕上げていく過程は個別指導を中心にするが,学び合いができるよう,個々の関心による学習ぺアや学習グループを設定する。
本単元では,作品構造や細部の表現に着目するために,字のない絵本「漂流物」で文章全体を概観する「出来事マップ」作りを経験する。そして,小学生が「幸せ」について考える「その日ぼくが考えたこと」をメインテキストに,作者や作風を関連付けて考えられる副教材を示しながら,子どもたち自身が「幸せ」を感じる物語を持ち込んでくる言語環境をつくることで,読みの観点の自覚化を図りたい。
単元後半では,これまでの読みで考えたことを生かして「その日ぼくが考えたこと」を読んでいくこととする。作者の仕かけを意識しやすいものとして本作を選んだ。大切にしたいのは,他の作品や他者の読みに触れることで,自分になかった読み方を自覚し,それを取り入れようとすることである。それぞれが「今の自分」を意織しながら読みを更新できる授業について,個の活動と他者の声を通して考えたい。
出典:第80回教育実際指導研究会(2017年度)発表要項, p.113. - コンテンツ担当者・著者
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お茶の水女子大学附属小学校 岡田博元
- 論文・教材本文
- 第5学年「国語」学習指導案「この作品を追求するなら 「この日ぼくが考えたこと」ほか(「小学五年生」重松清より)」(2017年度 第80回教育実際指導研究会)
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