2年「社会科」遠隔・対面学習指導実践報告 「イギリスはなぜEUを離脱したのだろうか」(2020年度 中学校公開研究会)
- 教科・単元、キーワード
-
- 社会・地理歴史・公民
- 探究力・活用力
- ICT(情報通信技術)
- 現代的な課題
- 主体性
- コンピテンシー育成
-
- 校種・学年
-
- 中学校
- 中2
- 校種間連携
-
- 概要
-
本時は学習指導要領の地理的分野の内容(1)「世界の様々な地域」のウ「世界の諸地域」(イ)「ヨーロッパ」を受けて設定したものである。3時間構成の最終時であり、ヨーロッパ州の地域的特色を理解させるため、「イギリスはなぜEUを離脱したのだろうか」という主題を設定した。
2016年6月に行われた国民投票の結果、イギリスはEUを離脱することを決めた。そして、2020年2月1日午前0時を持って正式に離脱した。20世紀に起こった2度の世界大戦を経て、ヨーロッパ諸国は団結を強め、世界への影響力を高めると同時に地域の平和を図るためにEUが結成された。ヨーロッパ州が統合を進めた背景には、比較的狭い地域に気候や食べ物もそれほど差異がない国々が隣接していること、いずれの国もギリシャ・ローマ文明をルーツとするキリスト教社会という共通性など、ヨーロッパ諸国がもつ地域的特色がある。一方、原加盟国と新規加盟国の間の経済格差、加盟国内の経済不安・失業問題、移民や難民受け入れに対する姿勢の違い等、一つにまとまることへの疑念の声も徐々に大きくなっていったのも事実である。特に共通通貨ユーロを導入しないなど、EUに対して一定の距離を保っていたイギリス国内に不満が拡がっていた。今までの世界の諸地域学習の中で、生徒たちはASEANなどの地域統合の動きについて学んでいる。イギリスのEU離脱はそれらの世界の趨勢に大きな影響を与える可能性がある。生徒たちの生活にすぐに直結するとは言えないものの、今後のヨーロッパ、そして世界の動きに大きく関わると考え、この主題を設定し追究させることとした。
出典:2020年度 中学校公開研究会 遠隔・対面学習指導実践報告 - コンテンツ担当者・著者
-
お茶の水女子大学附属中学校 寺本誠
- 論文・教材本文
- 2年「社会科」遠隔・対面学習指導実践報告 「イギリスはなぜEUを離脱したのだろうか」(2020年度 中学校公開研究会)
この教材を閲覧したユーザーは以下の教材も閲覧しています
- 登録日時 2020-10-29 09:53:58
- 更新日時 2025-06-27 17:23:45
- ページビュー数 7084回
